<伝言>
これから夏が近づいてまいりますと
湯けむりに包まれて柔らかくふやけてしまった子どもたちは
みなさんの体に絶えず流れる朱い雲のあつまりを
ほんのちいさな青い砂つぶへと変えてしまいます。
ですからみなさんは
向こう岸でぐっすりと横たわっている
あのささくれた流木の朽ち果てたところに
「さようなら」とつぶやきながら
青い砂つぶをばら撒いておいてください。
そうすれば
その場所に棲みついている精霊たちが
子どもたちのことをあわれんでくださるでしょう。