遠くから祝福の花火の音が耳に届いた。
窓ガラスをのぞけば見えたのだろうが
見なかった。
おれはもう、その花火に
どんな色が付いていようとも
こだわることはなくなった。
たとえそれがモノクロだとしても
感じられることに変わりはない。
色によって、おれは
生かされもすれば殺されもする。
こころをゆさぶるような
きれいな色をした花を見ると
とても心地よくなる
そのおかげでたくさんの何かが
奪われている気持ちにもなる
きれいだと思わせるだけが
この花々の役目ではない
いま歩いているこの道は
花がつくったわけではない。
むしろ今までここに咲いていた花々を
なくすことによってできた道だ
しかしそれによって新たにうまれる
この道をつくってくれた人々への感謝。
かつてここに咲いていた花々
それらを道へと変えた人々
そしてまたここに色づく花びら
それによって感じる心地よさ
なにかが循環している。
計り知れないものだ。
感謝であり畏怖であるもの。