2017/02/18

オレの心臓くれてやる



隣には
仕事を終えて
くたびれた
うつむき肩も
触れんばかりの
煙たい背広が揺られてる

いつでも向うの煙突おじさん
ぶつぶつ自分をごまかしながら
青色分子に裁かれる

飛べない日傘はただの傘
嘘に蓮花をかわいく映せば
岸辺のかんざし花乙女

「これはぷらずま現象です」
そんな恋ならしてみたい
隠し事なら織り込み済みで
あなたにすべてを捧げたい

一回読んでもわからなければ
喉も乾いて仕方がない
しるくろーどの青空酒場の
らくだと一緒に酔いしれたい

大事なことを知りたいオレだが
上司は教えちゃくれません
みんながみんな靴を汚して
走り回っているんでしょう

だから
お前に心臓くれてやる
オレの心臓くれてやる
がたがた揺られるガラス窓には
オレの心臓くれてやる

朝焼けとゴッホの絵




朝焼けとゴッホの絵。

友よ、泣くな。

時代は変わった。

振り返れば闇だった、いや。

難しいのだ。

そのままでいることの方が。

空色のこころだ



街灯が朝に向けて身支度をしている

昨日の疲れはそろそろ雲が境界線をまたぐ
じぃっと構えているな、むこうの黒いアリューシャンは
それは風があまりにも優しく遊び過ぎているからですね。

白い帽子も北極みたいだ。すぐ上にはアンペアが走る、びりびりと。
少年の頃おいしかった木の実なんか、まだ真っ白に眠そうだ。
からすが鳴けば街灯もすべて消えるのだ。

艶美に、なめらかに凍った世界島は透明に空を再現してくれる
冷たくなった電柱も、この窓の左腕にぐさりと佇んでいる
氷の勲章はトカゲのような十字架だ、とげとげしている。
ほら、風が集めてくれているね、鳥たちの周波数をさ。
風のほっぺは照れ隠しの”淡い"、そろそろ春が近いのかなあ。

傍にいてくれるように願っているのかい、2月のきみは。
だって、きみは時も守らないで綺麗に染まるんだもの。
ぼくのことが見えているのにそうするのかい?
この透明な初恋はあと何億光年続くか教えて欲しいな、ほんとにさ。

ほら、スズメがせわしなくなってきた、からすも仲良くね。
あぁ、光だ、薄紫の光だ。美しい太陽の花束だ。
しっかりと受け取るよ、それをぼくの影に渡すんだ。
降り注ごうよ、はじまりのこころに。
気持ちのいい、空色のこころだ。