2017/02/11

ナナカマドの実



ナナカマドの実
とっても赤いわ
街も冷え込みそうね
ほら、甘い眠りの鐘が鳴る

かあいらしい雪ん子や
瑞々しい夢を
結んで頂戴

見て、氷の砂。
肌にあたると溶けるのよ
あの日みたい
それはね、、、

熱くて蒼くて透き通ったビー玉
潮の香りのこおり菓子
スモモみたいに甘酸っぱいの
花や雲さえ汗かいて
樹の芽は喉をカラカラにして
風に叫んでいたものよ

だけど、緑の星屑は
あっという間に黄昏れて
鋭いとげの氷の風に
銀の火の粉を散らすのよ
キラリ、キんラリ、キラリんと、、、

大変だわ、空のお化粧
もう剥がれ落ちてきちゃうなんて。
ほら、氷の砂。
噛みしめましょうか? ご一緒に。
ほらね、涙の味がする、、、

おうい、おうい、どこへ行った?
やあい、やあい、どこへ行った?
あたしの足跡はどこへ行った?
やあい、やあい、おうい、おうい。
はぁ、せっかく深く刻んだのにさ。
でも仕方のないこと。
だって向うのお天道様でさえ
雪を被って沈んでゆくんですものね。

ねぇ、とっても赤いナナカマド。
この街もいつかは雪の中へ
埋もれていってしまうのでしょう?
それならあたしに頂戴な。
あたしの胸を沸かせるような
とってもとっても赤い実を。

ぷつり、ぷっつり、ぷつりんと
ぷつり、ぷっつり、ぷつりんと、、、

氷の砂漠のその真ん中に
あたしのこころの
真っ赤な果実を捧げましょ。






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